2021年10月19日(火)~10月24日(日)
絵を描いている時、私は自分と遠く離れたファンタジー世界の住人をイメージします。
ここにないものへの憧れは全く知らない土地を旅する感覚にも似ていて、とても好奇心をくすぐられます。
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私の作品に出てくるいきものたちは、実際に見たこと、経験したことの集合です。
愛犬の毛並の感触や、うまくいかないヘアセット、指先を怪我したこと、
もらいものの観葉植物や珍しい柄のティーカップを眺めている時間など、
日常あえて焦点を当てないような事が、絵を描いていると不思議と思い出されます。
そこには普段いろいろな物事を分けている線引きが、曖昧になって溶けていくような感覚があります。
そのような感覚を絵の中の登場人物に投影し、
「溶ける」と「けもの」を合わせ「とけもの」としました。
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自分の想像する遠くの世界と、身近な現実が出会う事で、よりリアルな自分の感覚が浮き彫りになります。
「とけもの」たちに映す私の日常の物語を楽しんでいただけたら幸いです。(石川)
石川 愛子 ISHIKAWA Aiko
1993 大阪府生まれ
2018 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画を修了
*個展
2018 「石川愛子」展 Oギャラリーeyes(大阪)(以降、同ギャラリーにて2019年に開催)
2019 「石川愛子」展 Oギャラリー(東京)(以降、同ギャラリーにて2021年に開催)
2020 「ワニを育てるためのプラン」ギャラリー恵風(京都)
*グループ展
2015 「端」にふれる(京都市立芸術大学構内・京都)
2016 トゥールビヨン14(Oギャラリーeyes・大阪)
2017 さくら、メタセコイヤ、聴く(京都市立芸大学大ギャラリー・京都)
2018 Artmore Award Exhibition(弘重ギャラリー・東京)
2019 私を辿るユビキタス 存在の構図(エビスアートラボ・名古屋)
新・輝いて麗しの油絵具(Oギャラリーeyes・大阪)
2020 おくりもの展 (ギャラリー恵風・京都)
マイクロフラクチャー セイブツの交差視(Oギャラリーeyes・大阪)
2021 石川愛子と彌永ゆり子の二人展”aurora” (kumagusuku・京都)
「ひみつの味」
2021
91×73cm
油彩、カンヴァス
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「同時世界」
2021
18×14cm
油彩、カンヴァス
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「閉ざされた夜の森」
2021
53×53cm
油彩、カンヴァス