8/31~9/12 ※9/6(月)休廊
本企画は、日本を代表する銅版画家、中林忠良が京都造形芸術大学(現 京都芸術大学) 客員教授として
2005-2019年度まで後進の指導に関わり、この度その任を終えるのを機会に表記の展覧会を開催するものです。
遡って1980年代から90年代前半にかけて東京藝術大学版画研究室で中林から学んだ、中林を父とすると
言わば子世代の清水博文と森本玄が京都造形芸術大学美術工芸学科の教員となり、
2001年に清水が版画工房を立ち上げ整備するなかで、2005年には東京藝術大学を退官したばかりの中林を
客員教授に招聘して版画教育が充実されてきました。その成果の一つとして、今では版画作家として活躍する、
孫世代の卒業生も現れております。この度は、中林忠良の作品を中心に、中林の版画理念を受けた子世代、
孫世代の作家と合わせて出品作品が構成されます。さらには中林忠良の師である駒井哲郎の「束の間の幻影」と、
駒井が敬愛した長谷川潔の「ジロスコープのある静物」も中林コレクションから特別陳列される予定です。
わが国における現代版画の系譜を辿り、京都での展開から振り返りたいと思います。
-京都芸術大学 美術工芸学科 版画工房スタッフ関係者一同-
※9/12のクロージングパーティーは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止といたします。
参加者
-2階展示- 中林忠良、清水博文、森本玄、 [特別陳列:長谷川潔、駒井哲郎]
-1階展示- 武田あずみ、目良真弓、長谷川可奈、本岡千尋、近藤沙桜里、吉浦眞琴、
現役学生の小品も併せてご覧いただけます。
中林忠良 NAKABAYASHI Tadayoshi
1937 東京都生まれ
1965 東京藝術大学大学院 美術研究科 版画專攻 修了
1975-76 文部省在外研究員としてパリ、ハンブルグにて研修
2003 紫綬褒章を受ける
2009 「中林忠良-すべて腐らないものはない」展(町田市立国際版画美術館)
2014 瑞宝中綬章を受ける
2017 「腐蝕の海/地より光へ- 中林忠良銅版画展」(川越市立美術館)
2019 「中林忠良展 銅版画-腐蝕と光」(茅野市美術館)、「中林忠良銅版画展 -腐蝕の旅路」(O美術館)
現在 東京藝術大学名誉教授、日本版画協会 理事、日本美術家連盟 理事長
清水 博文 SHIMIZU Hirofumi
1962 兵庫県生まれ
1989 東京藝術大学大学院 修士課程 修了(’87大橋賞、89修了制作買上)
1993 関口芸術基金 TAMON賞(’92優秀賞、’93大賞)
奨学金を得てニューヨークレジデンス
1995 第12回富獄ビエンナーレ 準大賞
1998 ABC美術コンクール 大賞、ART-BOX 版画芸術賞
2008 日本·アメリカ国際版画展
2010 日本·ポーランド国際版画展
2012 日本·英国国際版画展、丹波篠山まちなみアートフェスティバル
2014 日本·オーストラリア国際版画展他、個展、グループ展などで発表
現在 京都芸術大学 美術工芸学科 版画工房 教授
森本 玄 MORIMOTO Gen
1964 三重県生まれ
1995 東京藝術大学大学院 博士後期課程修了、博士 (美術)
1991 第19回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展
2004 とよた美術展 04平面の部優秀賞
2008 Busan Biennale 2008 Sea Art Festival
2015 第5回「ドローイングとは何か」展大賞(’14 第4回同展準大賞)
2016 OSTEN BIENNIAL of DRAWING Skopje 2016 ドローイング部門 1席
2018 第23回 “Inter-Art” International Art Camp Aiud, Romania 版画部門滞在制作
2019 第19回サルセル国際版画ビエンナーレ展 2席
現在 京都芸術大学 美術工芸学科 教授
武田あずみ TAKEDA Azumi
1986 静岡県生まれ
2011 京都造形芸術大学大学院 芸術表現專攻版表現修了
2020 第19回南島原市セミナリヨ現代版画展 NCC長崎文化放送賞
現在 銅版画家、清水南高校非常勤講師など
目良真弓 MERA Mayumi
1983 千葉県生まれ
2011 京都造形芸術大学大学院 芸術表現專攻 版表現 修了
2016 日本,カナダ国際版画展 優秀賞
2013-20 京都造形芸術大学 美術工芸学科 非常勤講師
現在 大阪成蹊大学、京都市立紫野高校 非常勤講師
長谷川 可奈 HASEGAWA Kana
1986 兵庫県生まれ
2012 京都造形芸術大学大学院 芸術表現專攻 版表現 修了
2014 第13回南島原市セミナリヨ現代版画展 朝日新聞社賞
現在 木版画作家
本岡 千尋 MOTOOKA Chihiro
1988 兵庫県生まれ
2012 京都造形芸術大学大学院 芸術表現專攻版表現 修了
2019 第18回南島原市セミナリヨ現代版画展 長崎県知事賞
現在 京都芸術大学 美術工芸学科 非常勤講師
近藤 沙桜里 KONDO Saori
1992 大分県生まれ
2014 京都造形芸術大学こども芸術学科 卒業
2016 京都造形芸術大学大学院 芸術表現専攻 版表現 修了
2018 OSTEN BIENNIAL of DRAWING Skopje 2018 finalist
現在 京都芸術大学 美術工芸学科 非常勤講師
吉浦 眞琴 YOSHIURA Makoto
1994 神奈川県生まれ
2017 京都造形芸術大学 美術工芸学科 卒業
2019 京都市立芸術大学大学院 絵画専攻 版画修了
2016 第41回全国大学版画展 町田市立国際版画美術館収蔵賞
現在 銅版画家、京都芸術大学美術工芸学科版画工房技官
1F
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2F
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中林忠良
《Transposition-転位-Ⅲ》
1979
56.5×44.8 cm
エッチング、アクアチント
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中林忠良
《転位’07-地-II》
2007
56.0×76.5 cm
エッチング、アクアチント、ドライポイント
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長谷川潔
《ジロスコープのある静物》
1966
メゾチント
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駒井哲郎
《束の間の幻影》
1951
エッチング
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清水博文
《森の声 2021-5-I》
2021
イメージサイズ 300×300mm /シートサイズ 580×470mm
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森本 玄
《Industria》
2018
イメージサイズ 404×300 mm / シートサイズ 535×385 mm
エッチング
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武田あずみ
《367日目》
2021
エッチング アクアチント
イメージ・シートサイズ 245×245mm
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目良真弓
《untitled(handkerchief#2)》
2018
メゾチント
イメージサイズ 157mm×157mm/シートサイズ 300×300mm
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長谷川可奈
《いばら姫》
2021
水性木版、手彩色
イメージサイズ 290×290mm/シートサイズ 320×310mm
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本岡千尋
《night park slide》
2020
エッチング アクアチント
イメージ・シートサイズ 290×300mm
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近藤沙桜里
《溶けゆく時間》
2018
エッチング 雁皮刷り
イメージサイズ450×710mm/シートサイズ650×910mm
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吉浦眞琴
《untitled》
2019
エッチング
イメージサイズ170×150mm/シートサイズ 300×300mm