2022年12月6日(火)~12月11日(日)
この十月に青木敏郎自選展を見にゆきました。あいにく先生にはお目にかかれなかったのですが,
このような機会を得ることができて,青木先生と同時代を,
同じ京都で過ごしているという幸運を感じずにはいられません。
画集で何度も何度も見た傑作を目の前にして,
画集ではわからなかった細部をあらためて観察できました。
意外なほど荒いストローク,シャープではないエッジ,
肌理の粗密によるフォーカスの誘導,わずかな色の揺らぎだけで描かれた陰影,
どれもが青木先生がくりかえし強調してきた「写真のようではない」存在感として迫ってきます。
すべてを描いてはいないからこそ放たれる魅力,おぼろげであるからこそ際立つリアリティ,
それはわたしたちの「記憶」のありさまによく似ています。(長谷)
長谷 治郎 NAGATANI Jiro
1974 神奈川県出身
1998 京都大学理学部卒業
2001 独立展(’06~毎年)
2011 国民文化祭美術展京都市教育長賞
2012 京都美術ビエンナーレ
2013 独立展新人賞(’15 奨励賞,’19 佳作賞)
2015 個展(’16,’18 銀座かわうそ画廊)
2017 神戸アートマルシェ
2019 個展(’21 ギャラリーヒルゲート)
2020 個展(’ギャラリー恵風)
2021 独立展山田賞
2022 独立展齋藤研賞
現在 京都市在住 独立美術協会準会員
「Opening Statement」
2021
P8
アクリル・木炭・ガッシュ・パステル
.
左「Distant Thunder」
2022
FSM
アクリル・木炭・ガッシュ・パステル
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右「Sometime Ago」
2022
F4
アクリル・木炭・墨