2022 年 4 月 14 日(木)~ 4 月24 日(日) ※ 4 / 18(月)休廊
12:00~19:00(最終日-18:00)
「人間は自然界の生態系の輪の中でその一部を占める存在でしかない」
にもかかわらず産業革命以後の近代科学の進化によって、いつしか私達は生態系の頂点に立つ存在だと錯覚するようになってしまったのではなかろうか…。
私はそうした思いの中で、額に汗して大地を耕し大自然の恩恵の中で生きてきた、かつての先人達のようにただひたすら大地を耕す如くに“版”を刻していたいと思う。
その意味で、“時代”に抗うように手仕事に拘る坂爪氏は私にとってまぎれもない盟友そのものである、と同時に私たちには奇遇としか言いようがない縁がある。
1971年第2回版画グランプリ展、恩師の一人である故平田自一先生と共に賞候補に選ばれた作品に私は強い衝撃を受けた。その作者こそ坂爪氏であった。(私が木口木版画に転じる数年も前のことである。)
以来50年の交遊の仲にありながら機会の無かった二人での展覧会が実現する、感無量である。(小林)
小林 敬生 KOBAYASHI Keisei
1944 島根県生まれ
1964 (京都)インターナショナル デザイン研究所にて上野伊三郎、リッチ夫妻に指導を受ける。(1968年まで)
1978 日本現代版画大賞展で優秀賞受賞、以後木口木版を中心に制作
1982 第2回ソウル空間国際版画ビエンナーレ グランプリ
1988 「蘇生の刻―S62・8―」文化庁買い上げ
1993 第2回高知国際版画トリエンナーレ 大賞
1997 多摩美術大学教授に就任
大阪トリエンナーレ -版画- 銀賞
2006 紫綬褒章を受章
2007 山口源大賞
2016 LEONALDO Sciasia 版画賞 グランプリ(イタリア)
2019 旭日小綬章を受章
現在、多摩美術大学名誉教授、 日本版画協会理事長
パブリックコレクション
東京国立近代美術館、国立国際美術館、京都市京セラ美術館、
大英博物館、ワシントンDC議会図書館、ニュジーランド国立美術館など、海外37館、国内53館に作品収蔵
坂爪 厚生 SAKAZUME Atsuo
1941 群馬県生まれ
1965 京都大学工学部卒業
1968 銅版画の制作、発表を始める
1973 日本版画協会展 会友賞 / 今日の作家‘73展に出品(横浜市民ギャラリー)
1974 第5回版画グランプリ展 グランプリ(‘71年、‘73年| 賞候補)
第2回 ニューハンプシャー国際グラフィック展 審査委員賞
1977 アート・ナウ‘77に出品(兵庫県立美術館)
1982 京展 京展賞(‘75年| 須田賞)
1987 現代版画‘87出品(松涛美術館)
1988 「白のフォークロアⅥ-’88」文化庁買上げ
1995 京都の美術「昨日、きょう、明日16」
-坂爪厚生・深見陶治 展- (京都市美術館)
1997 クラクフ国際版画トリエンナーレ (作品買上賞)
2005 文化庁海外特別派遣でオランダにて研修、
ユトレヒトGAUにて個展
現在、京都芸術大学客員教授、日本版画協会会員
パブリックコレクション
京都国立近代美術館、京都市京セラ美術館、東京都現代美術館、
群馬県立近代美術館、大英博物館、スミソニアン博物館、
ポートランド美術館ほか、国内外多数の美術館に作品収蔵
1F
小林 敬生
「宙(そら)へ…或いは蘇生―R3・11C―」
2021
90.5×119.6㎝
木口木版
e.d.1/8
小林 敬生
「宙(そら)へ…或いは蘇生―R3・11C―」※部分
.
坂爪 厚生
「白い闇ー不確定性の部屋#4-そこに私はいた?いなかった?」
2020
68.0×49.5㎝
銅版画、メゾチント
e.d.5/20
2F
小林 敬生
「楽園(エデン)―都市・鳥獣遊魚図 2021 F/C―」(手彩色)
2021
木口木版
60.5×29.5㎝
e.d 1/12
小林 敬生
「楽園(エデン)―都市・鳥獣遊魚図 2021 F/C―」(手彩色) ※部分
.
坂爪 厚生
「想いのかたち#1」
25.0×18.5cm
2021
銅版画、メゾチント
e.d 2/35